誰が何をしようと、格差はどんどん広がり
5%の富裕層と95%の貧困層の二極化社会に
なっていくでしょう。
「どうして、いつもお金の悩みが
尽きないのでしょうか・・・」
「経済的に楽になる時が
いずれ来るんですかね・・・」
資産形成の相談を受けていていると
そんな心情を打ち明けられる時が
よくあります。
格差が広がる理由は様々です。
その中で、金融教育の格差が
貧富の格差を助長させる一番の理由だと
思います。
金融庁が2017年2月に
日本人とアメリカ人の
個人資産の調査結果を発表しました。
1995年から2015年の20年間で
日本人とアメリカ人の金融資産の増加率は
日本人は1.47倍
アメリカ人は3.11倍
日米で大きな差があります。
アメリカ人は中学生の時に
「元金が10年で2倍になるために
年平均利回りが何%必要か?」
ということを学びます。
答えは7%です。
アメリカ人のとって
答えられて当然のことですが
日本人で答えられる人は
10人に1人くらいでしょう。
アメリカ人は貯金をするよりも
投資するほうが
「安全で資産は増える」という常識を
持っています。
そのため
金融資産の構成比率は
現金・貯金は約14%
株・投資信託は約45%
現金・預金よりも
株・投資信託を約3倍も多く
持っています。
この20年間で金融資産を
3倍以上に増やせたのは
これが理由でしょう。
比べて、日本人の
金融資産の構成比率は
株・投資信託は約19%
現金・貯金は約52%
となっています。
アメリカ人とは逆で
現金・預金よりも
株・投資信託を約3分の1しか
持っていません。
日本人は貯金が好きと言われますが
それは違うと思います。
金融教育を受ける機会が無かったために
投資は「危険で損する」という常識を
持ってしまったのだと思います。
数年前に
フランスの経済学者トマ・ピケティが
書いた「21世紀の資本」という本が
世界中で大ヒットしました。
本の内容について
簡単にお伝えします。
ピケティは、先進国を中心とした
「20か国」の「過去200年間」の
納税記録を調査しました。
それによって、お金を稼ぐ場合
「労働」と「投資」どちらが稼げるか
ということが明確になりました。
その結果
「20か国」の「過去200年間」の間
労働よりも投資のほうが常の稼げる
ということが分かりました。
つまり
労働が投資よりも稼げたことは
一度も無い、という驚愕の事実でした。
その事実を知って
「ウソでしょ!!」と
思ったことを覚えています。
資産形成を専門として
仕事をしてきましたが
さすがにこの事実を
すぐには受け入れられなかったです。
貯金が出来ない・・・
家族と旅行にも行けない・・・
子供の教育費が足りない・・・
老後の生活が心配・・・
そんな悩みを抱えている人が多いのは
格差が広がっているからです。
ピケティの調査結果を知っても
受け入れられる人は少ないでしょう。
だから、格差は止められません・・・
残念ですが・・・
しかし、それでも
金融や投資について学べる機会を
必要としている人がいます。
必要としている人がいるかぎり
投資を学ぶ機会を作り続けること。
それが私たち資産形成FPの使命です。
これからも資産形成FPの輩出に
精進して参ります。